「自分達のワインは家族だけで造っているから、これ以上大きくしても目が届かないよ。」と話すのは、モンタルチーノで最小規模のワイナリー「ピエトローゾ」のオーナー、ジャンニ氏。彼が所有する畑は全部で6ヘクタール。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノとロッソ・ディ・モンタルチーノ両方あわせても3万5千本にやっと手が届く生産量です。祖父ドメニコ氏が70年代のはじめ、モンタルチーノ村のすぐ脇にある小さな畑を購入しワイン造りを開始。試作を続け、1978年にはじめて自社ボトルをリリース。これが『ピエトローゾ』の源流です。当時25歳だったジャンニ氏は祖父のワイン造りを手伝いながら、畑の手入れから樽の洗浄まで体で覚えました。祖父が他界したあともその意思を引き継ぐべく少しずつ土地を買い足し、畑を毎日行き来しながら伝統的なワイン造りを続けています。 |