■zzyshの活用方法について教えてください。
現段階では、“古酒の延命ツール”としての使い方ですが、うちのお店のような小規模店の場合、zzyshは“プレゼンテーションを加速させるツール”として非常に活用できると考えています。
例えば、今はワインバーで基本ライン850~950円の価格帯でバイザグラス提供していますが、これが1500円で「わ、すごい!」というお客様の原体験になるようなワインを提供できるとしたら、お店の印象が変わります。そういう、お客様をグラグラにできるような、強いワインの表現に挑戦できるというのは、このツールを使うすごいメリットだと思います。
また、イタリアだと土地柄・地方の特色が強いので、同じ泡でも「山の方のスプマンテ」「シチリアのスプマンテ」とを選べるとか、飲み比べる企画とか。クリスマスシーズンであれば、モスカート・ダスティのような甘い微発泡とパネットーネをパッケージにしてイタリアのド定番体験として提案するとか。そういう企画モノをやってみたいですね。
今までは、「お酒をムダにしたくない」という気持ちで、泡についてはそこまでの挑戦ができていませんでした。コスト云々ではなく、心理的にお酒をムダにするのは良心が痛むんです・・・。でも、zzyshを使用して1週間で売り切る自信があれば、トップラインのワインであっても「グラスで売ってしまえ!」と挑戦できます。そういった使用ができるなら、zzyshの本体もガスも高いとは思わないですね。要望としては、ガスの残量がもう少し分かりやすくなればいいなと思います。
■zzyshはどんな方におすすめでしょうか?
プレスティージュやエイジングがかかっているワインをグラスで提供したい場合におすすめです。
また、お店の立ち位置によってロス削減、高級ワインのグラス売りなど使い方は変わってくると思いますが、小規模店ではそのお店の印象を決めるワインの「強いプレゼンテーション」に挑戦できる武器になると思います。
あと、ワインスクールや講座にもいいのではないでしょうか。2日間だと通常2本用意しないといけないところ、zzyshがあれば1本で済む、その分もう1本はもっと良いものを出せて盛った内容にできる、など活用方法がありそうです。
また、家庭ユースにもこれからもっと広がると思います。週末しか泡を飲まない方も、zzyshがあれば「また来週末に」ということができますよね。泡ボトルと組み合わせてのギフトもオシャレなのではないでしょうか。
【インタビュー後記】
阿部さんの迸るイタリアワインへの愛、そして知的&オタク的&キレッキレのトークに、終始笑わせていただいた取材でした。阿部さんファンがたくさんいらっしゃるのも納得です。zzyshのような保存グッズについても、“お店のプレゼンテーションを加速させるツール”になる、とオーナーならではのご意見を真摯に語ってくださいました。阿部さん考案の泡企画、ぜひ体験してみたいです。店舗も、阿部さんセレクトのアートやおもしろPOPがそこここに、阿部さんワールド全開です。「イタリアワインと食材 阿部」さんのサイトやFacebookも、見ているだけで2時間くらいは余裕で過ぎてしまいそうな面白さなので、皆さまぜひチェックを!
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